テクノロジーおよびビジネス学習リソースの大手プロバイダーであるO’Reilly(オライリー)が実施した調査によると、英国の従業員の58%が、デジタルスキルギャップを埋めるための政府の戦略に信頼を置いていることが明らかになった。この信頼は、英国企業のグローバルな競争力を高めることが期待されている。この調査は、2025年4月にCensuswideによって実施され、英国の従業員2,000人を対象に、現在の職場における学習・開発(L&D)の実践と、スキルギャップへの対処に向けた政府の計画について調査した。
調査結果によると、英国の従業員の半数以上(53%)が、スキルギャップを埋めるには、現在の従業員のスキルアップまたはリスキリングのための柔軟な学習機会が最も効果的だと考えていることが分かった。従業員の31%がスキルギャップの解消における高等教育の重要性を認めた一方で、39%は職業訓練制度への投資拡大の方がより大きな効果をもたらすと示唆した。これは、政府が昨秋に設立したSkills Englandのレポートを受けての発表であり、この動きは企業リーダーの一部から懐疑的な見方が出ているにもかかわらず、従業員からは楽観的な反応を得ている。
O’Reillyの国際担当上級副社長、Alexia Pedersen氏は、特にAI、サイバーセキュリティー、クラウドコンピューティングといった需要の高い分野において、継続的な学習機会の重要性を強調した。また、従業員が自ら学習に責任を持ち、組織にとってかけがえのない資産となるスキルを身につける必要性も強調した。この責任の共有こそが、英国企業が世界的に各業界の最前線に立つための高度なスキルを持つ労働力を育成する上で不可欠だとPedersen氏は考えている。
調査では、懸念事項もいくつか浮き彫りになった。雇用主はデジタルスキル向上の価値を認識しているものの、L&D投資の効果は適切に測定されていない。英国の従業員の4分の1以上(27%)が、利用可能なL&D機会を活用するための明確な期待や体系的なサポートが不足していると回答した。さらに、14%はL&Dが業績評価と関連付けられていないと回答し、16%はL&Dについてほとんど、あるいは全く議論されていないと回答した。こうした課題にもかかわらず、従業員の61%は、技術の進歩に対応するために雇用主が定期的なAI研修に取り組んでいることに信頼を寄せている。
出典:O'Reilly
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