デジタルオペレーションマネージメントのリーディングプロバイダーであるPagerDutyが実施した調査によると、企業の62%が、生成AIに類似したAIエージェントへの投資から100%以上の投資収益率(ROI)を見込んでいることが明らかになった。米国、英国、オーストラリア、日本のITおよびビジネスエグゼクティブ1,000人を対象としたこの調査では、生成AIがビジネスオペレーションと効率性を大きく変革し、次世代AIの導入が予想を上回るペースで進んでいることが明らかになった。
調査によると、企業の51%が既にAIエージェントを導入しており、さらに35%が今後2年以内に導入を計画している。これは、2027年までに全企業の86%が業務にAIエージェントを活用することを示唆している。導入率は国によって異なり、英国企業の66%、オーストラリア企業の60%がトップで、米国では48%、日本では32%となっている。
生成AIからAIエージェントへの移行は明らかで、生成AIを早期に導入した企業はAIエージェントを導入する可能性が高くなっている。調査によると、生成AIを実装した企業の71%がAIエージェントも導入しているのに対し、生成AIを全面的に導入していない企業ではわずか19%だった。企業は投資への期待が高く、調査対象企業の62%がこの技術から100%を超えるROI(平均171%)を達成すると予想している。特に米国企業は、ROIがほぼ2倍の192%になると予測している。
AIエージェントの影響は甚大になると予想されており、回答者の44%がAIエージェントの影響は生成AIよりも大きいと予測し、40%は生成AIの影響がより大きくなると考えている。特に、IT部門のリーダーの51%がAIエージェントの影響が大きいと予測しているのに対し、事業部門のリーダーでは37%にとどまっており、約16%が両者の影響は同等だと考えている。
しかし、AIエージェントの導入にはリスクも伴う。調査対象企業は、セキュリティー上の脆弱性(45%)とAIを標的としたサイバー攻撃(43%)を最大のリスクとして挙げた。加えて、規制およびプライバシー法の改正(42%)、データ入力ミスによる出力品質の低下(40%)、AIによる幻覚(37%)も挙げられた。こうした懸念にもかかわらず、AIへの需要は高まっており、調査対象企業の75%がAIに年間100万ドル以上を投資しており、さらに多くの企業がAIエージェントに100万ドル以上の追加投資を計画している。
また、この調査では、企業がAIエージェント導入のための包括的な教育プログラムを計画していることも明らかになった。これらのプログラムには、全社的なセミナーや研修プログラム(61%)、社外研修コースの提供(56%)、公式オフィスアワーや社内メンター制度の設置(52%)などが含まれる。
調査結果は、企業がAIエージェントを活用して、大幅な変革を推進し、業務効率を向上させ、競争力を強化しようとしていることを明確に示している。より多くの企業がこの高度なテクノロジーを導入するにつれて、よりスマートな業務運営を実現するための取り組みが加速すると予想される。
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出典:PagerDuty
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