ウェブパフォーマンス分析のリーディングプロバイダーであるSpeedCurve(スピードカーブ)では、ロングアニメーションフレーム(LoAF)のサポートを開始している。この新機能により、インタラクションから次のペイントまでのスクリプト属性(INP)や、新しい実験的な指標である合計ブロック期間(TBD)など、診断機能の強化が期待される。同社は、LoAFがユーザー行動、特に小売ウェブサイトのコンバージョン率に与える影響を調査してきた。
LoAFとは、50ミリ秒以上の持続時間を持つフレームのことだ。ページのレンダリングに時間がかかりすぎたり、レスポンスが悪かったりすると、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を与える可能性がある。LoAFはページのレスポンスに影響を与える可能性があり、結果として、(LCP(Largest Contentful Paint)やINPなど、ユーザーエクスペリエンスに基づく多くの指標にも影響を与える可能性がある。現在、LoAF APIのサポートはChromiumに限定されている。
SpeedCurveは、LoAFエントリー、LoAF合計時間、LoAF作業時間、LoAFスタイルとレイアウト時間、LoAF合計ブロック時間など、複数のLoAF指標を収集する。これらの指標は、ウェブサイトのパフォーマンスとユーザー行動への影響に関する貴重な洞察を提供する。SpeedCurveは、これらのパフォーマンス指標とビジネス成果を相関させることで、これらの指標に対するユーザーの感受性を理解することを目指している。
SpeedCurveは最近の調査で、4つの異なる小売サイトにおけるデスクトップユーザーとモバイルユーザーのLoAF指標を比較した。その結果、LoAF指標とコンバージョン率の間に相関関係が見られた。LoAFエントリー数が増えると、コンバージョン率は低下した。ただし、2つの指標の関係はサイトによって異なる。また、この調査では、サイト当たりのLoAF数はモバイルの方がデスクトップよりも高いことが明らかになった。これは、モバイルデバイスが低スペックの処理能力を使う傾向があることを考えると、当然の結果だ。
この調査では、LoAF総所要時間とデスクトップにおけるコンバージョン率の間にも強い相関関係があることも判明。4つのサイト全てにおいて、コンバージョン率が急激に低下した後、4000ミリ秒付近でパフォーマンスが安定する局面が見られた。LoAF作業時間とLoAFスタイル・レイアウト所要時間についても同様の傾向が見られたという。
出典:SpeedCurve
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