Adobe(アドビ)とIBMは長年にわたるパートナーであり、企業の顧客体験の向上と生産性向上を支援するために協力してきた。両社は生成AIの力を活用するための協業を発表し、既に有望な成果を上げている。IBMはAdobe Fireflyを活用し、シンプルなテキストプロンプトからわずか数分で、キャンペーン向けに100種類ものアセットと1,000種類以上のマーケティングバリエーションを生成することに成功した。
このパートナーシップは現在、3つの新たな協業分野に拡大しており、いずれもマーケティングチームのパフォーマンスと生産性の向上を目指している。その1つがAdobe Experience PlatformのAIアシスタントだ。これは、データの理解、オーディエンスの管理、コンテンツの作成、キャンペーンの最適化を支援するオープンエンドの会話型インターフェイスだ。AIアシスタントは、顧客体験の言語モデルを用いて生産性を向上させ、組織独自のエンタープライズデータ、キャンペーン、オーディエンス、そしてビジネス目標とネイティブに連携する。IBMのマーケティング部門は既にこのツールのメリットを実感しており、製品の専門知識を深め、データに関するインサイトを引き出し、オーディエンス戦略を最適化している。
もう1つの協業分野は、Adobe GenStudio for Performance Marketingだ。これは、マーケティングチームが独自の有料ソーシャル広告、ディスプレー広告、バナー、マーケティングメールなどを作成できる、AIをベースとした生成型アプリケーションだ。このツールは現在、IBMのWatsonxプラットフォームを含む特定のサードパーティーモデルをサポートしており、企業はより高品質でパーソナライズされたコンテンツをより迅速かつ効率的に作成できる。IBMのマーケティングチームはこのツールを早期に導入し、IBMのブランドボイスとメールのガイドラインに沿ったテキストコンテンツの作成に活用している。
3つ目の協業分野は、Adobe Experience Platform Agent Orchestratorだ。これにより、企業はAdobeおよびサードパーティーのエコシステムからAIエージェントを構築、管理、オーケストレーションできる。これらのAIエージェントは、組織のニーズに合わせてカスタマイズでき、効果的に連携することで優れた顧客体験を提供できる。IBMとAdobeは現在、watsonxとAdobeのAgent Orchestratorを連携させることで、企業が顧客行動をリアルタイムで予測し、コンテンツ、製品、マーケティング戦略を動的に最適化し、AIを活用したプロアクティブな顧客体験を大規模に提供できるインテリジェントエージェントを導入できるよう、検討を進めている。
AdobeとIBMは、イノベーション、信頼、責任、そして顧客の成功という共通のコミットメントを、今回のパートナーシップ拡大に明確に示している。AI、クリエーティビティー、そしてデータの力を最大限に活用することで、企業が変化のスピードに対応するだけでなく、それをリードできるよう支援する。AdobeとIBMの協業で、企業はAIを活用し、あらゆるインタラクションをパーソナライズし、信頼を核としたあらゆる体験を最適化できる。
出典:Adobe
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