Harness(ハーネス)は、エンタープライズグレードのInternal Developer Portalの機能を再定義することを目指し、社内開発者ポータル(IDP)の大幅なアップデートを発表した。最新リリースでは、人気のCloud Native Computing Foundation(CNCF)プロジェクトであるBackstageフレームワークを拡張し、プラットフォームチームに必要な構造、スピード、そして制御性を提供し、数百人、あるいは数千人の開発者の開発エクスペリエンスを向上させる。
Harness IDPに導入された新機能は、大規模組織のプラットフォームチームが直面する課題に対処するために設計されている。これらのチームは、従来の開発者ポータルの複雑さ、規模、そして断片化されたエクスペリエンスに悩まされることが少なくない。Harness IDPは、リアルタイムのGit同期、真の組織レベル階層、APIファーストの拡張性、そして堅牢なロールベースアクセス制御(RBAC)システムを提供し、より合理的で効率的な開発者エクスペリエンスの提供を目指している。
Harness IDPにおけるキー機能強化の1つは、ネイティブプラットフォーム階層との整合性だ。これにより、チームはプロジェクト、組織、アカウントレベルでカタログエンティティーとワークフローを作成できるようになり、エンジニアリングチームの実際の構造を反映できる。この機能により、開発者は自分の作業に関連する情報のみを確認できるため、インターフェイスが整理され、オンボーディングが迅速化され、ミスが減少する。
もう1つの重要なアップデートは、きめ細かなRBACの導入だ。この機能により、プラットフォームチームは、特定のサービスまたはワークフローの読み取り、作成、編集、削除、実行権限を持つユーザーを定義できる。このレベルの制御は、金融サービスやヘルスケアなど、コンプライアンスとリスク管理が最重要視される規制業界の企業にとって特に重要だ。
Harness IDPは、GitでYAML設定ファイルが更新された際にウェブフック経由でリアルタイム更新をサポートするようになった。これにより、ポーリングや手動更新の手間が省け、大規模な分散エンジニアリングチームを抱える組織にとって特に有益だ。こうした組織では、開発者ポータルとGitの同期を維持することがボトルネックになりやすいからだ。
IDPカタログも、スピード、明瞭性、そして拡張性の向上を目指して再設計された。チームは、所有するサービスや組織全体で使用されているAPIなど、特定のニーズに基づいてビューをフィルタリングできるようになった。スコアカードがカタログビューに直接組み込まれ、サービスの成熟度、セキュリティー標準への準拠、本番環境への対応状況といったキー指標を即座に把握できる。
これらのアップデートに加えて、Harness IDPでは、ガイド付きのフォームベースのUIを使って、カタログエンティティーをUIから直接作成・管理できるようになった。この機能により、設定構文になじみのない開発者にとって大きな障壁がなくなり、より多くのチームが容易に開発を開始し、貢献できるようになる。config-as-codeワークフローを好む方のために、従来のYAML-in-Gitアプローチも引き続き完全にサポートされている。
Harness IDPには、カタログエンティティーの作成と管理のための新しいAPIも含まれており、自動検出、自動入力、CLI統合、Terraformプロバイダーのサポートといったユースケースを実現する。この機能により、大規模な導入と自動化が可能になり、手作業なしでカタログを最新の状態に保つことができる。
出典:Harness
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