大手ソフトウェアデリバリープラットフォームであるHarness(ハーネス)は、社内開発者ポータル(IDP)にAI搭載のナレッジエージェントを導入した。この革新的な機能は、開発者に一元化されたインテリジェントなプラットフォームを提供することで、ソフトウェアデリバリープロセスを効率化するように設計されている。ナレッジエージェントはAIのチームメイトとして機能し、開発者が関連情報を見つけ、システム運用を理解し、より迅速な意思決定を支援する。これはソフトウェア開発分野における大きな前進であり、開発者は複雑な管理ではなく、製品の開発に集中できるようになる。
ナレッジエージェントの導入は、ソフトウェア開発業界がデリバリーのボトルネックに悩まされている時期に行われた。2025年版DORA AI支援ソフトウェア開発レポートによると、AIコーディングアシスタントによって個人の生産性が19%向上したにもかかわらず、組織のスループットはわずか3%しか向上していない。この乖離は、チームがこれまで以上に多くのコードを作成している一方で、デリバリーシステムが増大する負荷に対応できるほど進化していないことに起因している。ナレッジエージェントは、Harness IDPを静的なカタログから、組織を理解し、より効率的な運用を支援する動的なプラットフォームへと変革することで、この問題の解決を目指している。
Harnessのナレッジエージェントは、Harnessプラットフォームに直接統合されるという点で他に類を見ない機能であり、サービス、パイプライン、環境から得られる信頼性の高いライブデータに基づいて動作する。セキュリティーとアクセス制御を尊重し、開発者は閲覧権限のあるデータのみを閲覧できる。ナレッジエージェントが提供する全ての回答には透明性のある推論が含まれており、チームは結論に至った経緯を理解できる。この正確性、可視性、説明可能性のバランスにより、このツールへの信頼が高まり、チームがより迅速に、かつ制御性と一貫性を保ちながら作業を進める上で役立つ信頼できるパートナーとしての地位を確立している。
ナレッジエージェントは、開発者ポータルの進化における重要な進歩だ。ナレッジグラフ、AI駆動型ワークフロー、そして自律的なデリバリーを1つのインテリジェントなインターフェイスに統合する。この変革により、ポータルは単なる参照点から、実際の作業を推進するアクティブなエンジンへと変貌を遂げる。開発者にとっては、障害の減少とオンボーディングの迅速化を意味する。プラットフォームチームにとっては、ガバナンスの向上と組織を支援するスケーラブルなモデルを意味する。エンジニアリングリーダーにとっては、AI投資から真のROI(投資収益率)を得られることを意味する。Harnessのナレッジエージェントは、AIを活用し、拡張性を重視し、現実世界のエンジニアリング課題に対応できる、次世代のインテリジェント開発者ポータルへの有望な一歩だ。
出典:Harness
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