CloudBees(クラウドビーズ)は2026年10月15日、開発パイプラインのセキュリティー強化とガバナンス向上を目的とした3つの主要な機能アップデートを発表した。これらは、コンテナレジストリー「Sonatype Nexus」との連携による自動バイナリースキャン、組織全体のセキュリティー状況を一元可視化する新「Security Dashboard」、そして2026年9月30日のCloudBees CIリリースで導入されたAIエージェント向け認証機能「MCP RouterのOAuth対応」およびビルドログの機密情報露出を防ぐ「CloudBees Mask Secrets」の一般提供である。
Sonatype Nexusの統合により、CloudBees UnifyにおいてNexusに登録されたコンテナイメージに対する自動バイナリーセキュリティースキャンが可能となった。これまではパイプラインごとに個別のスキャン手順を組み込む必要があり、新規サービスの追加やテンプレートの変更に伴うスキャン漏れが課題となっていた。今回の連携では、Nexusへの成果物登録イベントを起点としてスキャンが暗黙的にトリガーされるため、パイプライン側の記述漏れに依存せず一貫した検証が行われる。設定はCloudBees Unifyの統合画面からホスト、ポート、認証情報を指定する一度限りの作業で完了し、CloudBees Unifyワークフローのregister-build-artifactアクションや、JenkinsおよびCloudBees CIのregisterBuildArtifactMetadataなどの既存ステップから連携できる。結果はコンポーネントごとのSecurity CenterやSecurity Overviewに集約され、デプロイ後はアプリケーションレベルのダッシュボードにも反映される。本機能はJFrog ArtifactoryおよびAWS ECRに続く対応となる。
組織全体のセキュリティー状況を単一画面で把握できる新機能「Security Dashboard」は、外部のスプレッドシートや手作業による数値の照合作業を解消するために導入された。各種スキャナーやツールごとに脆弱性の集計基準が異なり、重複カウントなどによってリスク評価が困難になる問題を解決するため、親組織および子組織の境界を越えて検知結果を統合する。本ダッシュボードは既存のセキュリティー権限をそのまま引き継ぐため追加設定なしで利用可能であり、未解決の問題総数、発生箇所数、重要度別の内訳(Critical、High、Medium、Low)、解決済み件数が前週比較とともに表示される。また、脆弱性そのものを指す「Issue(問題)」と、それが存在する具体的な場所を指す「Occurrence(発生箇所)」を明確に区別して重複排除を行い、影響箇所 の詳細な追跡と正確なリスク評価を両立している。
2026年9月30日リリースのCloudBees CIに追加された機能群は、AIを活用した開発ワークフローにおける資格情報の安全管理を強化する。MCP Routerに対するOAuth認証の導入により、AIクライアントの設定から長期有効なAPIトークンを排除した。開発者がブラウザー経由で既存のアイデンティティープロバイダー(LDAP、SAML、OIDCなど)を通じて認証を行うことで、AIエージェントには自動更新される短期アクセストークンとリフレッシュトークンのみが付与され、個別のコントローラーへエージェントのトークンが直接渡らない仕組みを採用している。移行を支援するため、従来のAPIトークンのみを許可するモード、両方を許容する共存モード、OAuthのみを許可するモードの3段階が用意されている。さらに一般提供が開始されたCloudBees Mask Secretsプラグイン(CloudBees CI 2.528.1.29783以降で対応)は、パイプラインのスクリプト変更なしに、AWS STSやGCPの認証トークンなどの一時的な資格情報がビルドログに出力される前にパターンマッチングで検知してマスキングを行う。
出典:CloudBees
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