PagerDuty(ページャーデューティー)は2026年11月3日、AI主導のインシデント管理を刷新するため、SRE(サイト信頼性エンジニアリング)向け次世代AIエージェント「Paige」、同社の主力製品基盤となる「PD Reliability Platform」(旧称:PagerDuty Operations Cloud)、およびオープンなAI研究拠点「PD Labs」の設立を発表した。AIによって生成・デプロイされるコードが急増し、モデルのドリフトやトークンの暴走、ハルシネーションといった新たな障害パターンが増大する中、AIエージェントと人間が協調してシステムの検知から修復までを自動化するアーキテクチャーを提示している。
中核となる「Paige」は、運用、エンジニアリング、DevOpsチームのメンバーとして機能するSREエージェントである。アラートのトリアージから原因調査、修復までを担い、人間が承認を行う「Human-in-the-loop」モードと、既知の障害シナリオにおいて自律的に検知・解決を行う自律モードの双方を柔軟に選択できる。解決した全てのインシデントを共有メモリーとして蓄積・学習する機能を備えており、対応を重ねるごとに診断精度の向上と平均解決時間(MTTR)の短縮を実現する。
これと連携する「PD Reliability Platform」は、シグナルインテリジェンス、インシデント管理、自動化アクションを単一プラットフォームに集約した基盤である。新たに導入された管理画面「PD Reliability Platform Console」により、組織内の全インシデント、オンコールローテーション、および稼働中のAIエージェントの挙動を単一ビューで一元的に可視化・操作できる。また、SlackおよびMicrosoft Teamsとのネイティブ統合により、インシデント発生時の専用チャネル立ち上げやPaigeとの協調対応、ポストモーテム(事後検証レポート)の自動作成までをチャットツール内から完結できる。
同時に設立された「PD Labs」は、急速に進化するAI技術を取り込み、次世代の信頼性エンジニアリングを顧客やパートナーとオープンに共創するためのインキュベーション拠点となる。開設に合わせて、SRE向けの実験的作業環境「SRE Workbench」の早期アクセス提供が開始された。同社CEOのJohn DiLullo氏は、複雑化するAI時代のシステム障害に対抗するためにはAI自身を運用に組み込むことが不可欠であると指摘し、PaigeとPD Reliability Platformによって障害の迅速な解決にとどまらず、未然防止を可能にする運用体制の確立を支援していく方針を示した。
出典:PagerDuty
この製品の詳細については、PagerDuty製品ページをご覧ください。